介護予防が必要な方や、要介護の高齢者介護予防が必要な方にとって、QOL( Quality of Life:生活の質、人生の質) を高め、ADL( Activities of Daily Living:日常生活動作) を維持することは、「生きがい」としてとても大切なものです。
その支援のためには、手工芸や音楽などの芸術文化活動や、体操やゲームも交えた遊び文化活動などのアクティビティを、一人ひとりの生活文化も大切にしながら役立てていきます。
泰寿でのアクティビティの様子をブログでも紹介しています。
詳しくはこちらをどうぞ。
高齢者の心を豊かにし、日常生活に潤いをもたらすアクティビティ・ケアは「心の栄養補給」とも言え、多くの高齢者や障碍者の生きがいをサポートします。
最後まで自宅で介護したいというご家族を支えたアクティビティケアの事例をご紹介します。
アルツハイマーとして診断されたAさん。穏やかな方でご家族もとてもAさんを大事にされていましたので、見ていて微笑ましく、羨ましいご家族でした。Aさんは若い頃に詩吟を習っていたそうで、何度か聞かせていただいたことがあります。恥ずかしそうに、得意そうに、懐かしそうに歌っておられたとご家族にお話しすると、「思い出してくれたんですね。家ではなかなか話すこともないので、本人にとって良かったと思います。」と嬉しそうに話されていました。
ご家族には何でも話してくださいと言っていたので、ことあるごとに「どうしましょう」と電話があったり、ケアマネージャーと一緒に相談にも出かけたりと密にコミュニケーションをとっていました。
何年か経ち、Aさんも状態が悪くなってきていましたが、ご家族からはできるだけデイサービスに通って自宅で看取りたいと言われていましたので、様子を見ながら対応していました。
デイサービスを利用し始めて6年が過ぎたころ、食事が摂れなくなり、デイサービスにお越しいただくにも限界なのではと思い、ご家族と話し合ってご自宅で様子を見ることになりました。しばらくしてご家族で看取られたとご連絡を頂き、私たちもお別れにうかがいました。
このようにデイサービスを利用する認知症の方も、ご自宅で介護を頑張っているご家族も、どちらも少しでも楽になるために、いつでも受け入れられ、相談に乗れるデイサービスでありたいと思っています。